目次
新入社員の運転は 技量より運用で事故が決まる
新入社員の事故は、運転が下手だから起きるというより、任せ方が曖昧なまま現場に出てしまうことで起きやすくなります。運転管理者がやるべきことは、根性論ではなく、練習の順番と合格基準を作り、例外なく回すことです。
最初に決めるべきゴール 3つだけ
- 事故を起こさないための基本操作が安定している
- 事故が起きやすい場面 夜間 駐車 合流で判断が崩れない
- 点呼 酒気帯び確認 記録などの運用が社内で回っている
運転管理者が用意する 最小セット
- 担当者 新入社員の指導役 同乗評価役 連絡窓口
- 練習ルート 30分の固定ルート 2種類
- 評価表 15項目 合格ライン付き
- 運用 点呼 酒気帯び確認 記録の保管ルール
- 車両側 ドラレコ タイヤ空気圧 日常点検の型
練習は 5段階で組む いきなり実務ルートへ出さない
段階1 場内と低速 基本の型を作る
- 発進 停止 速度一定 ハンドル戻し
- 右左折は 徐行 目線 ふくらみ の型を固定
- 車幅感覚 左寄せ 右寄せ 目印を決める
段階2 生活道路 交差点の読みを作る
- 一時停止 見落とし防止 死角の確認
- 横断歩道 歩行者の予測 早めの減速
- 狭い道のすれ違い 先に止まる判断
段階3 幹線道路 車線変更 合流だけ集中
- 合図 目視 間合い の順番を固定
- 車線変更は 1回の操作を短く 終わらせる
- 合流は 加速して流れに合わせる 減速合流を禁止
段階4 駐車 平面と立体を分けて潰す
- 平面でバック駐車を反復 3回連続で成功
- 立体は 入口 スロープ 角の感覚だけ先に慣れる
- 混雑時間帯は避ける 最初から満車に入れない
段階5 夜間 薄暮 雨天は 追加オプションで必ず経験
- 薄暮は夜より見えない瞬間がある ライトを早めに点灯
- 対向車ライト 反射 看板で視線が散る 目線の順番を固定
- 雨天は制動距離が伸びる 車間だけ増やすルールを徹底
合格基準がないと 全員が不幸になる 評価表 15項目
- 合図のタイミングが一定
- 目視確認が毎回できる
- 右左折で対向車 歩行者を落とさない
- 停止線で止まれる
- 速度が上下しすぎない
- 車線キープが安定
- 合流で加速して流れに乗れる
- 車線変更で無理な割り込みがない
- 駐車で切り返し判断ができる
- バック中に周囲確認ができる
- 夜間で標識 信号 歩行者を早めに拾える
- ナビを見ても視線が散りすぎない
- ヒヤリ場面で減速 停止の判断ができる
- 焦ったときに安全側へ逃げられる
- 終了後に自己振り返りが言語化できる
おすすめの合格ラインは、危険系の項目は一発アウト、それ以外は連続して安定していること。単発でできたは合格にしないほうが事故が減ります。
運転前後の運用 ここを回すと事故が減る
- 点呼 体調 睡眠 服薬 焦りの有無を確認
- 酒気帯び確認のルールを固定 例外を作らない
- 運転日誌 走行距離 ヒヤリの内容 その場で記録
- 車両の日常点検 タイヤ الضوء ワイパーを型で
現場に出す前に決める 制限ルール
- 最初の一定期間は 高速道路を禁止 または同乗のみ
- 夜間運転は 段階5を通過するまで禁止
- 混雑商業施設 立体駐車場は 段階4通過まで禁止
- 初回の単独実務は 近距離 低難度 ルート固定
事故が起きたときの初動 連絡と記録だけは迷わせない
- 負傷者確認 119 110 安全確保
- 会社の連絡先をカード化し 車内に常備
- ドラレコ保全 写真撮影 相手情報の整理
- 再発防止は 責めるより再現条件の特定
外部の講習を使うなら 狙うのは苦手の一点突破
新入社員は短期間で伸びますが、弱点が残ると事故確率が跳ねます。夜間 駐車 合流など、事故につながりやすいポイントだけを外部で集中的に潰すのは合理的です。


